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刹那的発泡詩 < 22 > [ひまつぶ詩]


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「6月3日 日曜日 曇り」


ひんやりと
夏が背を向けた朝を
雀たちが忙しく啄んでいる

うっすらと
雨の匂いを含んだ風を
長袖シャツが仕方なく受け止める

無くしたものなど
何も無いくせに
掴めない虚しさが
胸の何処かを逆撫でして

ヒリヒリと
浅い呼吸を繰り返しても
浮かぶのは背中ばかり

梅雨は近い



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「土星人の君は」


カッシーニの間隙に
指を突っ込んで
ひらひらさせる

エンケの間隙に
好きなものを
順番通り並べる

キーラーの空隙に
細く切り裂いた紙を
ぎっちり詰め込む

タイタン生まれの君は
相変わらず
ケルビン・ヘルムホルツ不安定だ



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「ルフラン」


明けない夜はないが
晴れない朝はある
止まない雨はないが
笑えない昼はある
暮れない一日はないが
つれない人はいる

そして夜
幾つもの夜を耐えて
人は強くなると言うが
ちびちびと毒を喰らって
麻痺していくだけ

そして朝
幾つもの痛みを越えて
朝焼けの中で固めた決意は
ルーティンの波に揉まれて
夕焼けの中でもろもろ崩れる

そして繰り返す
何度でも繰り返す

明けない夜を漕いで
晴れない朝に上陸して
止まない雨を飲んで
笑えない昼に泥酔して
暮れない一日を蹴って
つれない人に辿り着く

そして繰り返す
何度でも繰り返す

朝が咲いて
昼が実をつけて
夕暮れが熟れ落ちたら
二度と明けないような
そんな気がする夜が始まる




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